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嘘やろ!?
第13章 新学期
ただ透の温もりと透の音を感じるだけで恐怖が遠のいてく。
「雨…、止んだぞ…。」
気付けば透がそう言うて私の頬にキスをした。
「今日は飯の前に風呂に入ろう。」
透に連れられて旅館に戻る。
「嘘やろ!?」
「なんで嘘を言う必要があんねん?」
いつの間にか透が家族風呂を予約してる。
脱衣場で透が私の水着を脱がせて来る。
「ヒッ!?」
意外と焼けたらしく肩の辺りがヒリヒリとする。
「痛かったか?」
焼けた肩に透がキスを落として来る。
「結構、ヒリヒリする。」
「そうやろな…、ビキニの跡がくっきりや。」
胸だけ真っ白でオヘソの辺りは真っ赤になってる。
「あんま触ったら痛い…。」
「わかった…、出来るだけ丁寧にしたるから…。」
透が出来るだけ優しく私の身体を洗ってくれる。
「透は痛くないんか?」
透だって真っ赤になって結構焼けてる。
「俺、昔っからあんま痛ないねん。」
わざと透の背中をゴシゴシと洗うても透は平気な顔をする。
「卑怯や!」
「なんの卑怯やねん!?」
いつものよくわからない口喧嘩。
それでも家族風呂で良かったかもしれないとか思う。
1人で大浴場だときっと悲鳴を上げながら、まともに身体なんか洗えなかった。
「ビールは止めとけ…。」
お風呂上りの夕食に透が私のビールを取り上げる。
「なんでよ!?」
「後で泣くのは朱音やぞ。」
「泣けへんわ!」
我儘を言うてビールを飲んだ。
1本だけだったのに…。
「透ぅ…。」
透の予告通りに泣く羽目んなる。
「だから止めとけ言うたやろ?」
呆れた顔をする透…。
火傷をした身体にアルコール…。
火照るとかいうレベルを超えて痛みが全身に走り、嫌な汗が吹き出し始める。