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嘘やろ!?
第13章 新学期



赤い顔の園田さんが私を見て目を見開く。

なんか不味い現場に来た?

透は普通に涼しい顔のままだ。

というよりも透が誰か他の学生と居るのを見る自体が初めての事でなんか不安になって来る。


「ありがとう…。」


小さな声でそう透に言うと園田さんが教室から出て行った。


「知り合い?」


思わず透に聞いた。


「ああ…。」

「透でも…、学校で誰かと話すんや。」

「ああ…。」

「透…?」

「帰る。またな…。」


ニヤリとして透が教室から出ててった。

なんやねん!?

あの態度!

イライラとして週末の土曜日には透の部屋に駆け込んだ。


「起きろや!」


ベッドで寝てた透を叩き起す。

店が始まる2時間前。


「なんやねん?」


欠伸をしながら透が答える。


「だからっ…!」


園田さんとどういう関係やねん!?

聞きたいのに言葉が出て来ない。

それを聞いてどうすんの?

悲しくなって来る。


「つまらん勘違いで起こしたならシバくぞ…。」


透が私を抱きかかえて笑う。


「だって…。」

「学校での事か?」

「そうや。」

「朱音…、顔に出し過ぎや。」

「嘘やん?」

「ほんま…、園田の事を鬼みたいに睨んでたぞ。」


そう言われるとさすがに不味いかと考える。


「けど…、園田さんって…。」

「わかってる。あいつの親、無茶苦茶やからな。」


透がそう言うには訳がある。

園田さんの過保護が発覚したのは1年生の体育祭の後だった。

元々が大人しくてクラスから浮いてた園田さん。

体育祭の後の打ち上げに呼ばれなかった園田さん。

別に全員参加の打ち上げではなかった。


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