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嘘やろ!?
第14章 体育祭のヒーロー



透以外の単位が怪しい子にも全て同じ言葉を言うた。

その上で全員に必ず1種目の強制参加を強いた。

透には最後の競技であるクラス対抗リレーのアンカーをさせる。

その種目にさえ出れば単位を認めるという約束が体育教員とは話が付いてる。

透は嫌がったが最後以外は寝ててもええからという交換条件を出した。

美術の荒井先生のやり方を私が使った以上、保護者にそれを阻止されるとか迷惑だ。

あくまでも園田さんの方が透にまとわりついてるのだという態度で私が透を守らなければと思うてた。





体育祭当日…。

保護者はチラホラと来てる。

園田さんの母親に敏感になる中野先生がわかる。

透は教室で睡眠中。

だから中野先生はまだ機嫌がええ方や。

午前競技は無事に終わり、午後の競技へと突入する。


「先生っ!」


女の子達がまとまって私のところに来た。


「どうしたん?」

「うちのクラス、優勝するかもやねん! 」

「そうみたいやね。」

「優勝したら打ち上げやろうかって皆んなが言い出したけど…、いいかな?」

「なら、優勝をしたら終礼で言う時間をあげるから頑張ってな。」

「うんっ!男子達のケツを蹴飛ばして来るわ。」


女子達が張り切るクラスは何かとクラスがまとまっていい結果を出してくれる。

だから私は女の子達には好きなようにさせてる。

男子達は意外と女子達の言葉に素直に従うからだ。

皆んなで卒業をして欲しい。

そう思える瞬間を作れるチャンスは限られてる。

クラス優勝をすれば…。

クラスの何かが変わるかもしれないと期待をしてまう。

そろそろ透を起こしに行こう。

絶対に勝てと言うてやろう。

そう思った瞬間…。

保護者席の方がざわつき出す。

まさかの園田さんの保護者か?

嫌な予感がして保護者席の方へ見に行った。


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