この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
嘘やろ!?
第15章 シェルター
体育祭の日。
保護者は校舎への立ち入り禁止になってる。
つまり私が透と抱き合った姿を見たのは学生であり、その学生の大袈裟な言葉を鵜呑みにした保護者が通報して来た可能性を学園長と副学園長は探ってる感じがする。
「多分、吉岡君の事ですね。」
出来るだけ冷静に話をする。
クラス対抗リレーの為に教室へ透を呼びに行った事実。
透がずっと寝てた事実。
私が起こして寝ぼけた透が躓いて私に抱きついたという嘘…。
嘘に関しては透とは打ち合わせ済み。
それを園田さんが見てた事実もしっかりと話す。
「園田さんが見てたのもご存じだったのですね?」
学園長がホッとした顔をする。
「はい、園田さんには誤解だと言う前に、よくわからない事を言われて立ち去られてしまったので…。」
「年頃の女の子ですからね…、興奮をして保護者の方にそういう話をしたみたいです。」
「そうですか…。」
園田さんの保護者からの通報では、あくまでも私が透を誘惑するように抱きしめてたという大袈裟な話になってた。
さすがにそれはないだろうと学園長と副学園長で私に確認を取ってるのが現状だ。
お互いが教師で大人だから、話の言いたい事はわかるだろうという流れ…。
「失礼します…。」
そこへ中野先生がやって来る。
「吉岡君の方はどう言うてますか?」
副学園長が中野先生に確認を取る。
「一応、自分が悪かったと言ってます。寝ぼけて躓いて抱きついたと。だけどあんなオバハンには興味がないと態度が悪いので、次にそんな態度なら停学を言い渡すとは言ってあります。」
中野先生の言葉に焦った。
「停学は言い過ぎではないですか?」
噛み付くように言ってしまった事に後悔をする。