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嘘やろ!?
第20章 モフモフ
スーツを着たごく普通のお父さんが立ち上がる。
「そもそも、あの外人の子の保護者は来てるのですか?居るのなら保護者として騒ぎの謝罪をするべきですよね?学園側だけの対応だけで信用をして子供達を通わせろというのは納得がいきませんよ。」
お父さんの演説に何故か保護者達から拍手が起きる。
「すみません、静かにお願いします。すみません、とりあえず座って頂けますか?」
私の言葉は無視をされて保護者達は次々と騒ぎ出す。
大人やろ?
子供達みたいに騒がんといてや!
そんなんやから子供達まで幼稚園みたいな生活しか学園で送られへんねん。
やかましいわ!
そう叫びたくなる自分が居る。
「なんの騒ぎですか?」
学園長がわざわざ私のクラスにやって来る。
「学園長先生、学園長先生自ら先程の騒ぎの説明をして頂けますか?」
さっきのお父さんが学園長にまで詰め寄った。
「説明を出来る事は何もありません。学園としては今から調査を開始するのです。今、皆さんが騒がれてもそれは学園の調査の妨げになっているのだとご理解頂けませんか?」
よく通る声で学園長が教室中の保護者に向けて学園としての言葉を投げかける。
「必要と判断をすれば学園としては後日に保護者会も開催します。ですが今日のところは学園生活の説明を受けて速やかにお引き取りを願いたい。」
「ですが、何もわからずに明日から学園に子供達を通わせるのには不安があります。」
「登校、不登校はそちらの自由です。何故ならこの学園は義務教育ではありません。ですが不登校の生徒については当然学園側としては生徒指導の対象にさせて頂きます。」
「ならば子供達が暴力を受けるのを覚悟でこの学園に通わせろと言われるのですか!?」
とうとうお父さんが発狂する声を上げた。