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嘘やろ!?
第23章 監禁



「運命とは結局は考え方や。朱音は透を運命やと思い込もうとしとる。けど透は違う。それが今の結果で全てや。」

「透は私を運命の人とは思ってない…。」


遼さんの言葉に全身が凍りつく。


「もし、運命がほんまにあるんなら俺が朱音の運命かもしれんやろ?未来は誰にもわからんのや。1年もしたら朱音は透を綺麗に忘れて俺しか見んようになっとるかもな。」


遼さんが頬にキスをする。

透を忘れて遼さんを愛するようになる未来?

そんなんないわ。

透がええもん。

透やないと嫌やもん。


「俺が居るから必ず朱音を惚れさせたる。だから透の事は忘れろ…。」


遼さんはそれしか言わん。

それは透が私に言うた言葉や。

お願いやから透の記憶の上に遼さんを上書きせんといて…。

ただ泣き続ける。

髪を撫でる遼さんから歌声がする。

止めて…。

透の唄が聞きたいんや。

だけど、それは遼さんの子守り唄…。

泣き疲れて寝てしまう。

目が覚める。


「飯食おうや。」


遼さんがサンドイッチの乗った皿を私に突き出して来る。

とりあえずパンティ1枚の裸という身体に掛け布団を巻き付ける。


「私の服…、返して下さい。」

「服ってパジャマやったやんけ。」

「パジャマでいいから返してや。」

「着替えのパンティなら取って来たったで?あのマンション…、何も無い部屋やな?」


遼さんの言葉に固まった。


「部屋に入ったんですか?」

「透から鍵を俺が取り上げたからな。本気で朱音を捨てる気なんやったら未練がましく朱音の部屋の鍵を持つな言うたったから。」


何で?

何でそんな事したん?

そんな事したら透が2度と帰って来うへんやん。

いちいち遼さんの話に涙が出た。


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