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嘘やろ!?
第26章 子守り唄
透に1人で抱え込む必要はないんやと教えるのが私の役目…。
『教師やった朱音なら出来るやろ。』
遼さんはそう言ってくれた。
「それでも俺はやっぱ家族が欲しかった。佳奈子に出会った時に佳奈子も家族が欲しいから男に抱かれるんやて言われて運命なんやと勘違いした。」
「凄い、勘違いやな。」
「わかっとる。朱音に避妊する言われた時も家族を要らん言われた気がしたし、佳奈子が妊娠した言うのも運命が俺に家族をくれると勘違いした。」
透が運命だと言い訳をする。
遼さんが運命なんかないんやと私に教えてくれた意味が今なら理解出来る。
「私が透を選んだんは運命とちゃうで…。」
「朱音…?」
「勘違いせんといて、私は私が欲しいから透を選んだんや。赤い糸が透と繋がってないいうなら無理矢理にでも繋げたる。」
「ああ…、そうやな。」
透が穏やかに笑うから私も笑ってやる。
もう1人やないと透に教える。
もう1人やないと自分に満足する。
2人で進む未来を透と話し合う。
透が私の為に買うてくれた家に帰る。
リビングには相変わらず何も無い。
「家具…、買うか?」
「要らん。欲しいのは透だけや。」
透の首に腕を回す。
透は笑ってキスをしてくれる。
「ほんまに欲しいもんないんか?」
まだ遼さんの真似をして背伸びをしたがる透…。
「1つだけ頼みがある…。」
「なんやねん?朱音の頼みなら聞いたる。」
「高校の制服を着てや。」
「お前っ!ふざけんとんか!?」
「真面目に言うてんねん!」
「ならお前もセーラー服を着ろや。」
次の週末にはお馬鹿な2人のコスプレが決定する。
2人でお風呂に入る。
「なんでぬるぬるやねん?」
「透が触るからやろ!」
避妊を止めてから透は見境無しに私を抱く。