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嘘やろ!?
第26章 子守り唄
__Two years later….
あれから2年…。
今の私はシェルターでボランティア教員をやってる。
学校に通えない子供の為に家庭教師的役割が出来る教員資格を有したボランティアが欲しいと学園長から頼まれた時は悩みはした。
「行って来いよ…。吉岡先生…。」
透がそう言ってくれた。
少し慌て気味ではあったけど透とは去年、学校を辞め次第、結婚式を済ませた。
週3日のボランティア…。
私はその帰りにスーパーで買い物をする。
今夜は透の好きな親子丼にしてやろう。
透はもう3年生…。
今の透の心配は来年、研究室に入れば、なかなか家に帰れなくなるという事…。
「新婚でも帰らせてくれへんブラックな研究室は当たり前やからな。」
そんな風に嘆きながら今は出来るだけ早く帰って来てくれる。
「ただいま…。」
今夜は私の方が遅かった。
「何かあったか?遅かったな。」
少しでも帰りが遅いと心配をする過保護な透…。
「病院に行っとった…。」
軽く言う私の言葉に透が目を見開く。
体調に関しても敏感でかなり過保護な透…。
「どこが悪いねん!」
「どこも悪ないよ。」
「なら、なんでやねん?」
「検査しに行っただけや。」
「なんの!?」
この必死感は好きやけど、やり過ぎたら透がまたおかしな事を考えてまうから勿体付けるのはほどほどにせなあかん…。
「落ち着いて聞いてや。」
そう言うてやっても透は不安な顔のまま、私は顔を撫でて真っ直ぐに見てる。
相変わらずの綺麗な顔…。
最近は少し大人びて、ますます私の好みになっとるから未だにドキドキとする。
チャラく見える遼さんと違て目付きの鋭い猫のようなイケメン君。