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嘘やろ!?
第4章 三者面談
なんやかんやとやるべき事をやってから5時には職員室を出る。
教室に向かって、いつもの戸締まり。
ソオーッと教室の中の確認をする。
まだ透が居る事を期待しながらも、透が居ない事を祈ってまう。
今日は透が居なかった。
なんとなくホッとしながら急いで戸締まりをしてしまう。
学校を出て電車に乗る。
自分が降りる駅を通過してBarのある駅へと向かう。
透に会いに行くんやない。
自分にそれを何度も言い聞かせる。
それでもデートの待ち合わせに向かうみたいに心がワクワクとして浮かれてまう。
時間的には少し早く着いたから気分を落ち着ける為に喫茶店でサンドイッチとコーヒーをお腹に収めた。
8時10分前から店の前で待ってるとピアスをした金髪のチャラい系のイケメンさんが看板を出しに階段を降りて来た。
「すみません。」
「はい?」
「このBarのオーナーである吉岡 遼さんは何時頃にお店に来られますか?」
「お宅さんは?」
「オーナーさんの息子さんである透君の担任で楠木と申します。保護者の方と少し話をしたいので…。」
「何の話?」
「それは個人情報ですので…。」
金髪のチャラい系イケメンさんがニヤリとする。
「俺がこのBarのオーナーで透のパパ。つまり先生が探してる男や。」
金髪のチャラい系イケメンさんが透のお父さん。
嘘やろ!?
どう見ても私と変わらんくらいの年代に見える。
「ちょっと、待っててや。」
遼さんがそう言うと階段を上がって店の方に向かう。
「しばらく、店を頼むでぇーっ!」
Barの入り口の扉だけを開いて遼さんが叫ぶ。
「とりあえず、先生はこっちな。」
Barの入り口とは向かい側にある裏口に遼さんが入るから私も慌てて追いかける。
遼さんは透の部屋の前を通り過ぎた。