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嘘やろ!?
第6章 デート



なんか照れくさくて顔が熱くなる。

透にはこんなに愛されてんのに、それがなくなるかもしれないという不安に怖くなる。


「止めてぇや。」

「すぐ、フグみたいに膨れっ面しよる。」

「誰がフグやねん?」

「朱音ちゃんや…。」

「ええ加減にせぇ!」


1日中、透とじゃれ合った。

ほんまに幸せなデートを透が私の為にしてくれる。

いつまでも今日が続く事を願う。


「そろそろ帰らんと…。」


日が暮れると透が寂しい顔をする。

車はまた高速を走る。

来た道を帰る為に…。

初めて透と別れる時間が来るのが寂しいと感じた。

毎日、学校では会うのに…。

学校での私は透の私じゃないから…。

お昼ご飯が遅かったから夕飯はあまり食欲がなく、蕎麦屋に透と入った。

もうすぐ大阪…。

透と離れる時間が近付いて来る。


「週末はちゃんとうちに来いよ。」


私の気持ちがわかるみたいに透が言う。


「無理や…。」

「なんでやねん!?」

「次の日曜日には友達の結婚式があるからや!」


透が私の言葉に目を剥いた。

土曜日は半日授業がある。

夕方には透はBarで仕事がある。

だから一緒に居られるのは日曜日だけ…。

その日曜日にすら私に予定が入れば透とは一緒に過ごす事すらしてやれない。


「なら、その次の週末まで待ったるから…。」


透が拗ねたように言う。


「それも無理や…。」

「なんでやねん!?」

「来週は期末テストやで?土日はテストの採点で家に引き篭もりなんや。」


あれだけ誇りにしていた教師という仕事を呪いたくなって来る。


「金曜日の夜までに終わらせろや…。」


さすがの透が睨み付けて来た。


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