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嘘やろ!?
第6章 デート
授業はいつも通り…。
透は相変わらず睡眠中。
終礼の時に透を起こして帰れと言うのもいつも通り…。
大丈夫…。
透とはちゃんと距離が取れる。
頼むから、これ以上は私に近寄らんといてな。
心の中でそっと透に祈ってまう。
何事もなく土曜日までをやり過ごす。
土曜日の夜。
自分の家で侘しくカップラーメンを啜る。
出来るだけ自炊をするようにはしてんのやけど1人の侘しさや疲れ切った身体では作る気力がない日がありレトルトやカップラーメンという便利食が3日に一度は活用をされてまう。
隆也と過ごしていた時よりも更に自分の生活が荒んでるのを実感する。
透はいつも私にちゃんとした食事を用意してくれる。
学校に行き、Barで働いて私以上に疲れている透のはずやのに…。
女の私がこれじゃ、あかんやろ…。
ため息が出てカップラーメンの半分以上を台所の流しに捨てた。
この先は出来るだけ透の事は考えないようにしなければと思う。
千里の言う通り、私には今こそほんまに新しい恋が必要なんや。
張り合いのある充実をした恋。
幸せを実感が出来る素敵な恋。
どうしてもそこに透の顔がチラつく。
だから透はあかんて決めたやろ?
今なら傷は浅くて済むんや。
透だって学校じゃ私に見向きもせんと寝とったやろ?
とにかく日曜日は忙しいとか言うて透を誤魔化し続けたらすぐに夏休みになるんやから透とはもう会う事はないんや。
夏休みが終わる頃には透だってBarでまた新しい女を見つけるやろ。
透はまだ若いんやから。
なんぼでも恋なんか出来るよ。
透はそれだけカッコよくて優しくてええ男なんやから私の事なんかすぐに忘れるわ。
その寂しさに涙がこみ上げて来る。
頭を振って気持ちを切り替えた。