この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
嘘やろ!?
第7章 妖怪退治
翌日からは何事もなく学校だった。
「水曜日から期末テストだから皆んな、頑張るようにね。」
私の言葉に生徒達はうんざりとした顔をする。
3日間のテストが終われば今週の土曜日はテスト休みなんやから、ちょっとくらいは我慢しいやと子供達には言いたくなる。
進学校なら大学への推薦が掛かってるから必死感が出るんやろうけれど、うちの学校じゃ補習にならない程度の無難な点数を取って夏休みを楽しむつもりの学生ばかり…。
透は相変わらず睡眠中。
私はテストの準備に毎日が忙しい。
水曜日から3日間はテスト。
今週の土曜日は休み…。
テストの採点があるからほんまに休みと言えるのかは微妙だとか思う。
教師って内職みたいな仕事が意外とある。
テスト問題を作ったり、宿題のプリントを作ったりと地味な仕事の連続…。
週末…、どうしよう…?
透が5分でもいいから私の時間をくれと言ってた約束に少し悩む。
無理をして土曜の夜までに採点を終わらせるべき?
やっぱり採点が忙しいからと透を避けるべき?
シェイクスピのこのままで良いのかいけないのかと大袈裟な台詞で悩んだ王子みたいに考える。
日曜日にも無様な姿を透に晒したばかりやから…。
少しはカッコいい大人の女として透とは接したいとか考える。
そんな事を考えてる間にテストが始まった。
ありがたい事に英語は初日…。
午後の時間を使えば土曜の夜には採点は終わるはず…。
問題用紙を配る。
腕時計を見る。
「始めて…。」
私の掛け声で生徒達が一斉にテストに取り掛かる。
透が起きてる。
腕の上に顎を乗せて寝てるような姿勢のままテストを受けている。