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第15章 これはデートですか？

ﾄﾞｯﾄﾞｩﾄﾞｩ…

エンジンの回転が遅くなっていく。

建物も何もなく、駐車場すらない山道。

回していた腕を緩めると抱えて降ろされてメットを外された。

「ヒジオ？」

「うん、ちょっと歩くよ。」

林の中にバイクを止めて、木に巻き付けてチェーンロックをする。

手を差し伸べられ繋げば、林の中を進んでいく。

獣道みたいな、人が通ってうっすら出来上がった道をゆっくり下って行った。

急な下りは抱えられて進んで行けば、絶壁に囲まれた小さな小さな湾。
そこだけ真っ白な砂浜で、予定通りの『海の綺麗な海岸』だった。