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きっかけは映画館
第27章 おうちで映画
その胸板に頬を寄せてしがみつけば、プチンッとブラのホックが外されてしまった。
「駄目って言ったら?」
「ん…我慢する。」
片手は乳房を、片手でお尻を揉みながら、ショーツを引っ掛けて下ろしていくヒジオ。
「我慢できないくせに…」
ヒジオの胸に唇を着けて言えば、
「せいか〜い。」
と言い放ってショーツを下ろされ、屈んでそのまま抱き上げられた。
「麻里絵ちゃん、小っちゃくて軽すぎ…もう、どのみち俺から逃げられないね。」
ピョンと荷物のように抱え直され、返答する間もなく寝室に連れて行かれた。
「ヒジオ…カーテン締めよっ?」
「誰も外から見れないよ、ここ高いから…
ん〜鳥くらい?」
「そうじゃなくて、恥ずかしいから…」
「駄目、恥ずかしがる麻里絵ちゃんも見たいから…」
自分は『駄目?』なんて可愛く訊くのに、私のお願いにはダメ出しする。
ああ、もうヒジオの好きにされるのね。
強く拒む理由もなく、ヒジオに身を任せた。
ゆっくりと優しくベッドに降ろされる。
じゃなくて、そのままヒジオもベッドに上がり、四つん這いで囲まれる。
ヒジオの瞳が突き刺さるほど私を見つめている。
フッと大型犬から獰猛な獣に変化して、私を魅了させるヒジオ。
ガラッと変わった雰囲気にヒジオの胸に手を伸ばすと、
「優しく…するから…」
とか意味不明な言葉で宥められる。
まるで初めての女に言うみたいだ…とか、優しくじゃないパターンってのがどんななのか…とか、言葉にとらわれているうちに、ヒジオの顔がすぐ側まで近づいていて、
「麻里絵ちゃん、可愛いっ…」
チュッ…とキスが降ってきた。
「ん…ヒジオ、昨日の夜は準備がどうとか、朝もしなかったのに…急に…なんで?」
「昼まではお帽子がなかったから…」