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きっかけは映画館
第31章 日曜日
「ん…あれ?ヒジオ…」
「ただいま。」
「今帰ってきたの?」
「いや、俺も1時間くらい寝てた。」
いつの間にかヒジオの腕にくるまれて寝ていた。
多分、ヒジオに対して本当にリラックスできているのだと思う。
「麻里絵ちゃん、夜はステーキ肉を買ってきた。
昼はどうする?」
「唐揚げのつもりだったけど、できるかな…」
「大丈夫、挑戦してみよう。」
ヒジオといると、些細な日常が本当に楽しい。
気取ったり、背伸びする必要もないし、ヒジオもリラックスしているようだ。
「レタスも余っちゃうから油淋鶏にしようか。」
二人で協力して作りあげた。
「「いただきます。」」
少し腰も良くなったので、カウンターキッチンで並んで食べる。
向かい合わせもいいけれど並んで食べるのも近くていいと思った。
「「ごちそうさまでした。」」