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きっかけは映画館
第32章 お仕事!!
「そんなことないよ、麻里絵ちゃんだってご飯のこと考えたりしてくれてるし、
そもそもね、麻里絵ちゃんが側にいてくれるだけで、幸せなんだから…」
「ヒジオはそう言ってくれるけど…」
「お互いに無理しない、お互いに協力し合う、それでいいんじゃない?」
チュッ…チュッ…
うなじにあったヒジオの唇が首筋を動き始める。
ん…ヒジオ…
「麻里絵ちゃん、もう今日は止められない。」
ザバッと湯船から抱え上げられて、下ろされることなくバスタオルでくるまれ、ベッドに降ろされた。
「麻里絵ちゃん、またアロマ焚いて…」
アロマに火を点けているうちにヒジオは自分の体を拭き終える。
ベッドに上がってきたヒジオに抱き締められてキスされる。
もう言葉は要らない。ヒジオに全て任せるだけだった。
「そういえば優希ちゃんが、水曜日に飲みに行こうって…、途中参加でよいからヒジオも来れないかって…」
「ん…あとでゆっくり聞く。」
もうヒジオの手はあちこちに這い回り、チュッ…チュッとリップ音も響く。
背中や腕など大した場所ではないと思うのに、熱を帯びて私もあとでいいやという気分になる。
「月曜日だから、優しくするから…」
肌に着きそうな距離から漏れる囁きにざわざわと欲が掬い上げられていく。
ん…ん…ヒジオ…
麻里絵ちゃん…
優しく手を添えられてゆっくり倒される。
そしてヒジオも寄り添うように隣に横たわった。