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きっかけは映画館
第35章 決戦?
「土方くん、昨日打ち合わせに行ってくれたのよね?」
「はい、立花さんからの三者に意味のある取引になるのかというメッセージはそのまま伝えました。」
「それで間宮さん、それに対してはどうなのかしら、イートインを諦めた場合の数値は逃げよね?
貴女は昨日のメッセージから何をしたの?」
立花女史は取引先というより、上司か監査役のようだった。
顔を上げた時、斜め前のヒジオの暖かい眼差しに、そのままを話そうと思った。
「昨日、土方氏に打ち合わせの機会を頂き、土方氏が店舗をご覧になり、まだ有効活用できるスペースがあると指摘されました。
それと三者に意味のある取引というお話から、
現在飲食店の入っていないスペースにフェア終了後にイートインのお店に入って頂けないか、
現在、弊社での上層部にかける予定でいます。」
「そうなると、既存のスペースからの変更なども入るわよね?」
「はい、ですが、そこの采配は元々うちの範疇なので、フェア終了までに並行して取り組む予定です。」
「じゃあ、具体的にどうやってその店舗を決めるのかしら?」
「すみません、まだ打ち合わせしてないのですが…」
「片桐さん、どうぞお話しください。」
優希ちゃんは断りは入れたものの、突然話し出す。
「フェアは入場券制にしようと思っているんです。ハロウィンイベントの参加料として、
それに対して御社の鞄部門にも御協力いただきトートバッグを配布したり、試食出来るシステムにして、
ですのでエントリーシートを用意して、お客様に直接投票して頂くことで人気を確認出来るのではないかと、最初から、投票数によって、弊社に常設になることを広告し、リレー店舗のカレンダーも広報する。
それによってリピーター、期間中のトータル来客数アップも見込めるのではと…
すみません、今思い付いたのですが…」