• テキストサイズ
きっかけは映画館
第41章 二人のための岬


絶対に誕生日の前にプロポーズしたかった。仕事でお互い忙しいけれど、思い出になる形でプロポーズしたかった。

きっかけが最低だっただけに、やけにこだわった。
だが、まだ、まだまだ計画はある。

企画で人を喜ばせる仕事をしている麻里絵の誕生日とプロポーズはサプライズ尽くしにしたかったのだ。

家も通勤も一緒にいるから、悟られないように計画するのが一苦労で、会社や出張の合間に準備していく。
だから立花課長にもバレバレだったのだと思うけど。

立花課長といい、今朝のおばちゃんといい、勝手にフライングしないでくれと思ったけど、
麻里絵が喜んでくれればそれでいい。

まだ早いとか断られなくて良かった。

逸る気持ちを引き締めて、次なる目的地の宿までバイクで向かった。



「ヒサオ…何だか立派過ぎる宿じゃない?」

「そんな事ないよ、子供ができたらこんなところなかなかこれないしね。」

「もぅ…」

漁港のおばちゃんの言い分を真似たが、麻里絵は拗ねた言い方をしたけど、頬を染めて照れている。

サプライズなんだから、このくらいでなきゃって本心は、ひた隠しにして…

受付をすると仲居さんに案内され、本館の長い廊下を抜けて、飛び石のある庭を通りすぎて離れへと向かう。

「ヒサオ…」

麻里絵は俺のシャツの後ろ側の裾を引っ張り、贅沢とかなんとか言いたそうだ。

「フェアの前祝いとか、色々あるからいいの。」

そう言って手を引いて進んでいく。



/497ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ