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第41章 二人のための岬

「えっ…これ、絶対大きいよ。」

周りの視線を感じたけど、触れたそれを摘まんで引き揚げる。

周りの子供たちの方が先に反応したが、何が起きたのか良くわからなかった。

「金の指輪だぁ。」

「ママ、あのお姉さん、指輪取ったよ〜。」

声に弾かれて指先をみると金のリング。

「凄いな麻里絵、良く見せて？」

どうやったかわからないけど仕込んだ張本人と思われるヒサオが私の指先からリングを奪う。

「麻里絵にピッタリだね。
もう一度言います。結婚してください。
これはエンゲージリングです。」



「はい。」

騒ぐ子供たちの口を塞いでいた親達が拍手したり指笛を吹いている。