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きっかけは映画館
第14章 謎のツケ
温かい…ヒジオに包まれてる。
でも…
「ヒジオの…当たってるんですけど…」
「ごめん…でも…仕方ないよ…勘弁して…こんなに麻里絵ちゃんが近くにいたら…そうなっちゃうんだ。」
そう言って…さらにギュウギュウ擦り付けてきたけど…
そのうち、ヒジオの力が抜けていくのがわかった。
「ヒジオ…寝た?」
…………
寝たみたいだ。
何だかヒジオともっと話した気がする。
何であんなに泣いてしまったのか…
ヒジオは、襲わないで眠れず堪えていたんだろうね…
ごめんねヒジオ…
でも、もう少しこの温もりに甘えさせて…
力の抜けたヒジオに、クルッと向きを変えて…
抱き着いた。
寝ててもわかるのかな…
ヒジオの手が背中に上がってきて、自分にギュッと引き寄せて、お尻にも降りてきてギュッとされて…
ヒジオのが当たって恥ずかしいけど…温かくて…
私もヒジオの胸と腰に手を回して、自分からギュッとしがみついた。