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50センチの距離
第34章 ジンベエラテ ー海遊館デートー
京都で新快速に乗り換えたあとは、ドア近くの補助席がひと席しか空いてなくて。高塚さんが立って私を座らせてくれる。背の高い高塚さんが補助席の背もたれというか、シートの肩の部分に掴まって、私を見下ろしてるアングルが、なんだか慣れなくて、偶に上をチラッと見ては照れて俯いてしまう。そんな私を楽しそうに見てる高塚さんがいて、なんだかくすぐったい。
大阪駅の改札を出たところで、沢山の人に紛れるように、手を振って「また後で」と一旦別れる。
部屋に帰るまで、地下鉄へ向かう道も、昨日と何だか違う。
昨日、新快速に乗るまでのことはあんまり覚えてない。ふらふら梅田に出てきて、気付いたら電車に乗っちゃってた。
ICカードで改札を通ったから明確に綾部に行こうという意思があったわけでもなかった。ただ、なんとなく、綾部ってどうやっていくのかなぁ、京都の北部だから京都経由かなぁなんて思いながら歩いてた感じ。
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