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50センチの距離
第7章 ホットストレートティー
お店が見えてきて、私はエスコートするように先にドアを開ける。
聞き慣れた軽やかなドアベルの音が響く。

「いらっしゃいませ!」

「高塚さん、ランチ、まだ残ってますか?」

「野田さん!久しぶり!」

ご無沙汰です〜、と言いながら村上さんを招き入れ、カウンターに並んで座る。

「村上さん!ココ、素敵でしょ?」

「ホントだ、会社の近くにこんな店があったなんてな。」

「高塚さん!今日のランチ、2人前お願いします!」

「え、あ、あぁ…今日は、キーマカレーですけど…」

「キーマカレー!村上さん、それで大丈夫ですか?」

「うん。」

どおりでスパイシーな香りがすると思った。
楽しみ〜!

高塚さんがおしぼりとお冷を出してくれる。

「ホントだ、いい匂いがする」

おしぼりを広げて手を拭きながら村上さんが感心する。

「でしょ?私コレ大好きなんです!」


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