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50センチの距離
第40章 birthday cake
いくつかピンキーリングを嵌めてみるチカの手を見てて、ふと、爪に淡いピンクの色がついてるのがわかった。
爪の下半分は透明なんだけど、上半分は淡いパールピンクのグラデーションになってる。

「マニュキュアなんかしてたんだ…?」

「うぅん、ジェルネイル。会社の近くに、ネイルサロンが入ってね、オープン価格で安かったからやってみたの。仕事柄あんまり遊ぶのは無理だけど、このくらいのシンプルなのなら大丈夫かな、と思って。」

「ふーん。」

ジェルネイル、てのが何なのかよくわからんかったが、マニュキュアではないらしい。ネイルサロンてことは自分でやるんじゃないんだな。そういえば、涼子も、昔は飲食店勤務だったからもちろん爪は短くて、でも休みの日なんかは赤だの黒だの濃い色の付け爪を付けてたっけ。魔女みたいでそれはあんまり好きになれなかったけど…でも、ホントに淡いカラーリングで手が綺麗に見えるな、と素直に思えた。
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