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50センチの距離
第8章 スクリュードライバー
2人は2杯ずつほどドリンクを飲み、帰っていった。
勿論会計は村上が払って行った。
彼女は前後不覚、てほどではなかったから、多分大丈夫だと思うけど…

とつい彼女の心配をしながら。
村上が一見で、野田さんが絡んでなかったら、俺はこんなにムカついただろうか、とふと考える。

リキュールとスピリッツの区別が付いてないことなんて、別に不思議なことではない。リキュールを飲用アルコールの別称だと思ってるのかもしれない。

女のコにレディーキラーカクテルを勧めたからって、酔い潰して良からぬことをすると決まったわけでもない。
そもそも俺は女のコのキャパも知らない。
実は結構呑めるクチなのかもしれないし…
2人が正式な恋人同士だったら酔い潰そうがどうしようが好きにしろって気もするし…
まぁ正式な恋人なら酔い潰す必要性は感じないけど。寧ろ面倒くさいだけだ…

こんなにも腹が立つのは、村上が野田さんと付き合ってると思ってるから。
二股掛けてんじゃねぇかって思ってるからだ。

…きっと、ただの嫉妬。

ダメだ…野田さんが絡むと、どうも冷静さを欠く…



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