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SMを詰め込んだ短編集
第10章 アリスのその後 /SM
蓮があたしの世界にやってきて、ひと月経った。
どうして来れたのとか、どうしてあたしの居場所が分かったのとか、何故あたしはあの世界に行ったのとかたくさんたくさん質問したけど、蓮はいつも笑ってごまかした。ひとつも教えてくれなかったけど、僕は鈴を愛してるよ、それだけは本当だよとキスをくれる。
わからないことだらけだけど、蓮があたしの傍にいれくれるならもう何でもいいやという気持ちになってきた。雨が多い季節だった。
「んっ…んん…はっ…」
「ん、鈴気持ちいい?」
「うん…」
蓮が暮らしている小さくて静かな部屋。雨の音とあたしたちの荒い息、舌を絡ませる水の音。
頬を優しく包んでくれる大きな手にあたしの手をそっと重ねると、空いた片手でぎゅっと腰を抱かれた。それが嬉しくてあたしの片方の手を蓮の柔らかい髪の毛に差し込むと、クスクス笑い声が聞こえる。差し出した舌を吸われて、ちゅる、と恥ずかしい音が響いた。角度を変える度に蓮の髪から良い匂いがして、頭がくらくらする。
あたし、蓮のことこんなに好きだよ…
ほんのちょっとでもいいから伝わってほしくて、でもできれば全部伝わってほしくて一生懸命舌を絡める。温かくて大きな手が腰を撫で上げる。
はあ、と息を吐くとその呼吸すら奪う様に唇ごと吸われた。
ちゅぶ、ちゅ、くちゅ…
雨の音に混ざる水の音が耳を犯す。
「あっ…ん、ん、」
「はっ…鈴の舌って柔らかくて気持ちいい…」
「ん、蓮の、あつい…ん!」
ふいに離れた蓮の舌は、あたしの耳を捕らえた。
耳介を食み、耳朶を吸い上げ、小さな穴に舌を差し入れて、蓮の熱い息を直接吹き込まれる。はぁはぁと荒い蓮の息遣いを聞いて、頭が蕩けてしまいそうだった。
「ちゅ…ん、鈴って耳弱いよね」
「ああっ…耳元でそんな、」
「気持ちいいよね?腰、揺れてるよ」
いやらしい子。
艶っぽく響く低音に腰が砕けてしまいそうだ。
どうして来れたのとか、どうしてあたしの居場所が分かったのとか、何故あたしはあの世界に行ったのとかたくさんたくさん質問したけど、蓮はいつも笑ってごまかした。ひとつも教えてくれなかったけど、僕は鈴を愛してるよ、それだけは本当だよとキスをくれる。
わからないことだらけだけど、蓮があたしの傍にいれくれるならもう何でもいいやという気持ちになってきた。雨が多い季節だった。
「んっ…んん…はっ…」
「ん、鈴気持ちいい?」
「うん…」
蓮が暮らしている小さくて静かな部屋。雨の音とあたしたちの荒い息、舌を絡ませる水の音。
頬を優しく包んでくれる大きな手にあたしの手をそっと重ねると、空いた片手でぎゅっと腰を抱かれた。それが嬉しくてあたしの片方の手を蓮の柔らかい髪の毛に差し込むと、クスクス笑い声が聞こえる。差し出した舌を吸われて、ちゅる、と恥ずかしい音が響いた。角度を変える度に蓮の髪から良い匂いがして、頭がくらくらする。
あたし、蓮のことこんなに好きだよ…
ほんのちょっとでもいいから伝わってほしくて、でもできれば全部伝わってほしくて一生懸命舌を絡める。温かくて大きな手が腰を撫で上げる。
はあ、と息を吐くとその呼吸すら奪う様に唇ごと吸われた。
ちゅぶ、ちゅ、くちゅ…
雨の音に混ざる水の音が耳を犯す。
「あっ…ん、ん、」
「はっ…鈴の舌って柔らかくて気持ちいい…」
「ん、蓮の、あつい…ん!」
ふいに離れた蓮の舌は、あたしの耳を捕らえた。
耳介を食み、耳朶を吸い上げ、小さな穴に舌を差し入れて、蓮の熱い息を直接吹き込まれる。はぁはぁと荒い蓮の息遣いを聞いて、頭が蕩けてしまいそうだった。
「ちゅ…ん、鈴って耳弱いよね」
「ああっ…耳元でそんな、」
「気持ちいいよね?腰、揺れてるよ」
いやらしい子。
艶っぽく響く低音に腰が砕けてしまいそうだ。