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SMを詰め込んだ短編集
第11章 愛する姉さんへ/SM
俺が10歳の時、父親が再婚した。母の再婚相手には子どもがいた。俺より2つ上だった。
「今日から蓮くんのお姉ちゃんだよ。よろしくね」
そういって差し出された手の温かさとか。
笑った時に見えた八重歯とか。
透き通るような肌とか。
ああ俺はこの人が好きなんだと思った。
笑顔が素敵で誰にでも愛想がよく、気が利いて時に上手い冗談を言ったりする姉は、当然モテた。
姉が中学に上がってから、知らない男に送ってもらったり鞄をもってもらったりという光景を見てからは、俺の腹の中にどんどん黒いものが溜まっていった。
冬の夜。
トイレに行く振りをして、間違えた振りをして姉のベッドに潜り込んだことがある。
「…ん、蓮くん…?」
「んん…」
「ベッド、間違えてるよ」
「うん」
起き抜けの舌っ足らずがかわいいと思った。
温い布団と姉の肌の柔らかさ、ミルクみたいな良い匂いがしてどきどきした。
「眠れないの?」
そんなどろどろした感情など全く感じ取っていない姉は優しく俺の頭を抱いた。
「今日だけ、だからね」
「ありがと…お姉ちゃん」
膨らみかけた胸が顔に当たって、こっそり息を吸い込む。柔らかい匂いが心地よかった。
鈴ちゃんは俺だけのもの──
「…れん、くん…?」
気が付けば俺は姉の柔らかな唇にキスを落としていた。
「…謝らない。俺、鈴ちゃんが好き」
「…え、」
「言っておくけど、キスの意味も分からない子どもじゃないよ。お姉ちゃんが…鈴ちゃんが好きだから、したんだよ。…鈴ちゃんは、俺がきらい?」
耳鳴りがしそうなほど静まり返った子供部屋。
姉の大きな目が俺をまっすぐに捕らえる。
「今日から蓮くんのお姉ちゃんだよ。よろしくね」
そういって差し出された手の温かさとか。
笑った時に見えた八重歯とか。
透き通るような肌とか。
ああ俺はこの人が好きなんだと思った。
笑顔が素敵で誰にでも愛想がよく、気が利いて時に上手い冗談を言ったりする姉は、当然モテた。
姉が中学に上がってから、知らない男に送ってもらったり鞄をもってもらったりという光景を見てからは、俺の腹の中にどんどん黒いものが溜まっていった。
冬の夜。
トイレに行く振りをして、間違えた振りをして姉のベッドに潜り込んだことがある。
「…ん、蓮くん…?」
「んん…」
「ベッド、間違えてるよ」
「うん」
起き抜けの舌っ足らずがかわいいと思った。
温い布団と姉の肌の柔らかさ、ミルクみたいな良い匂いがしてどきどきした。
「眠れないの?」
そんなどろどろした感情など全く感じ取っていない姉は優しく俺の頭を抱いた。
「今日だけ、だからね」
「ありがと…お姉ちゃん」
膨らみかけた胸が顔に当たって、こっそり息を吸い込む。柔らかい匂いが心地よかった。
鈴ちゃんは俺だけのもの──
「…れん、くん…?」
気が付けば俺は姉の柔らかな唇にキスを落としていた。
「…謝らない。俺、鈴ちゃんが好き」
「…え、」
「言っておくけど、キスの意味も分からない子どもじゃないよ。お姉ちゃんが…鈴ちゃんが好きだから、したんだよ。…鈴ちゃんは、俺がきらい?」
耳鳴りがしそうなほど静まり返った子供部屋。
姉の大きな目が俺をまっすぐに捕らえる。