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SMを詰め込んだ短編集
第16章 私のかわいい双子たち/SM
「鈴ちゃん、起きてる?」
「んん…」
蓮音のベッドがぐっちょぐちょになってしまったため、紫音のベッドに3人で横になる。あたしを挟んで右が紫音、左が蓮音。この並び方は昔から変わっていないし、どちらかを向けばどちらかが嫉妬するので、あたしはいつも仰向けだった。
疲れ切って意識がとろとろしてる。
「かわいい鈴ちゃん」
「眠いな?がんばったもんな」
肘枕して左右からあたしを覗き込む双子は、仰向けになってるあたしの髪やら頬やら胸やら腹やらを大きな手で撫でる。くすぐったいが、きらいじゃない。
「ねえ鈴ちゃん。鈴ちゃんは、僕たちと結婚するんだよね」
「一生3人でいような」
「心も体も、僕たちのものだよね、鈴ちゃん」
「…寝ちゃってる」
「かーわい。僕も眠くなっちゃった。おやすみ鈴ちゃん」
「おやすみ、鈴。また明日も遊ぼうな」

狸寝入りはバレてない、はず。
敢えて返事をしなかったのは、否定も肯定もしなければ小さいころと変わらず、鈴ちゃん鈴ちゃんって、あたしを求めてくれるから。

さて。飼われているのはどっちでしょう…?

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