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SMを詰め込んだ短編集
第4章 兄とあたしの蜜事/SM
「そんなにこれが気に入ったのなら手伝ってやろうか」
「ふあ、あっ!あっだめぇ!」

揉みしだく手を腰に持っていき、がっちりと掴まれたかと思うと大きく前後に揺らされる。強制的に擦られるそこは涙を流して悦んだ。ギチギチと縄の悲鳴を聞いて、爪先立った足が自分の愛液に滑った。

「ちゃんと立て」
「むりぃっ…お兄ちゃん許して…許してくださいっ…!」

痛みと快楽を行ったり来たりする体に唇が震え、首を捻ってお兄ちゃんを見上げた。冷たい目に腰が甘く震える。

「…ダメだ。お前のその謝罪は痛みから解放されたいだけだ」
「ちがっ…お兄ちゃん!お願い!ああああっ!!」

後ろから羽交い締めにされ、そうかと思えば乳房を下からぱしんと叩かれる。衝撃で揺れる洗濯ばさみが乳首を余分に揺らした。
ぱんっ、ぱんっ、ぱしっバシンっ!
叩かれる度揺れる洗濯ばさみ。仰け反ったり捻ったりすると容赦なくずりずりと擦りあげる食い込んだ縄。段々と荒くなるお兄ちゃんの吐息。自分でも耳が痛くなるほどのあたしの声。滑っては立て直す爪先立った足のせいでぐいぐいと食い込んで、潰されたクリトリスがドクドクと脈打っている。ああ、ここにコブをひとつでも作って欲しかったな、なんて。お兄ちゃんが言うようにあたしは淫乱な女なんだ。だって、もう…

「イ…ちゃうっ…お兄ちゃんっイっちゃうよぉ!」
「スパンキングでイくのか。よし、イってみせろ」

今まで手加減してくれていたのかと感動を覚える。容赦ない平手を両胸に受けて、軋んだ縄に刷り上げられて、あたしは仰け反ってイった。

ぽたぽたと足を伝う愛液の感覚が妙にリアルに感じるのに、頭は薄ぼんやりしている。
叩かれてイっちゃった…。
尚も割れ目を締め上げる縄に脈打っている。

「あはは。なんて無様だろうな。お前は淫乱な牝犬だ」
「うぅ…」

恥ずかしくて涙が零れる。本当にそうだ。お兄ちゃんの言う通りだ。嗚咽を噛み殺して歯を食いしばる。
ふいに背中が寂しくなった。羽交い締めのようにあたしを支えていたお兄ちゃんが離れていったと理解したのは、正面に回って悲しげに揺れるお兄ちゃんの目を見てからだった。


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