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愛おしいキミに極甘な林檎を
第5章 本物の愛を探して…

「あら~、襲うなんてお盛んね。勝手にこの子に手を出さないでくれるかしら」


連れ去られた時はよく見ていなかったけど身長が高くて、長くて明るい茶髪。

そして沢山の宝石を身にまとった派手な格好。この女も明らかに怪しかった。



「嵐谷さん……。手荒な真似をしてまで連れて来ることを千十郎様は望まれていないですよ」


「理人くんが風子ちゃんを連れてくるのを何度も失敗してるからこうしたの。それに女心はアタシの方がよく分かるわ」


「本当は男のくせに何を言っているのか……」

「アァッ!?今男って言ったか?アタシは女だっつーの」

怒った途端にぶりっ子の女声がいきなり漢の低い声に変わった。

ガタイのいい男に命令していた女の人はよく見ると口周りが青い。……どうやらオネエのようだ。


「初めまして風子ちゃん。アタシは嵐谷って言うからよろしくね~。
で、不愛想にしてるのは瀬戸内 理人(セトウチ リヒト)くん」


「…………」

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