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愛おしいキミに極甘な林檎を
第5章 本物の愛を探して…

緊張しながら進み、和室に通されると威厳のありそうな見知らぬ老人が座っていた。
ここの当主だろうか。
とりあえずお辞儀をしてから座布団の置いてある場所に正座をする。
「お前が風子か」
「そうですけど……」
「わしは千十郎と申す者だ。家から勝手に連れ出したと理人から聞いている。無礼を許して欲しい」
「はあ……、えっと……」
私はこのご老人を助けたことがあったっけ……?
「何の関わり合いもないと思っているだろうが、お前とわしは血が繋がっている」
「えっ……。私のおじいちゃん……?」
「左様。お前の本当の父親の方のな」

