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愛おしいキミに極甘な林檎を
第35章 ひとりの時間に……

ソラ先輩が海外から帰ってくる前日の夜もひとりエッチをしてしまった。
性欲を満たし終えた後、布団を被って目を閉じた。
カチッカチッと時計の針が動く音と、たまに車が過ぎ去っていく音が微かに聞こえる。
ひとり使うダブルベッドはとても広く思えて、いつも隣にある温もりがなくて物足りなさを感じた。
いつか余命がきてソラ先輩が私の隣からいなくなってしまったらこんな日がずっと続くのかな……。
どうやったら病気が治って寿命が伸びるんだろう。
できることなら最初の海外出張に行く前の頃の元気な姿に戻して欲しい……。
明日になったらやっと会えるのに、後どのくらい一緒にいることができるのかを考えると胸が苦しくなってくる。
それによって悲しくなって泣きたくなることもあるけど、これから毎日笑顔でいる努力をしよう。
幸せだと思ってもらえるように……。
だから迎えに行った時も笑って迎えるんだ……。
布団を顔まで被り、静かで寂しい夜を過ごした……――――

