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愛おしいキミに極甘な林檎を
第36章 You belong to me

今回は私たちの味方をしてくれるんだ……。
思わぬ助っ人に私の表情は緩んだけどピリピリとした雰囲気は変わらない。
大きな溜め息をついた祖父はソラ先輩の方へ厳しい眼差しを向けた。
「……小僧よ、話はなんだ。話したい用件は風子のことか?」
「はい。風子さんのことです」
不機嫌な祖父にソラ先輩が怯んでしまわないか不安だったけど、堂々としているから大丈夫そうだ。
「前にわしが言ったことを忘れたのか。風子を嫁にはやらんと言ったであろう。
すでに理人との結婚も決まっておるから諦めた方がいい。執着するだけ時間の無駄だ」
その結婚について否定したかったけど我慢して口を閉じていた。
ちなみに理人さんも何も話さないでいてくれている。
「まだ結婚していないのなら無駄ではありません」
「祝い事にヒビを入れるつもりか?」

