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愛おしいキミに極甘な林檎を
第36章 You belong to me

「僕は千十郎様に会いたいとおっしゃる方の予定を組むだけですので」
「お主がこのような気の利かないことをするとは意外だな。わしは小僧と話す気などないから帰ってもらおう」
「あの……、おじいちゃん。せっかく来てくれたんですし、塑羅緒さんの話を聞いてあげてください」
怒った祖父は怖い。でも怯えていては何も進まないから勇気を出して言った。
何を話したいのかソラ先輩に教えられていないから全く分からないけど……。
頼んでも表情を一切変えない祖父を前に私は唾をゴクリと飲む。
「風子がこの小僧を連れてくると言うことはまだ関わっておったんだな。会うのは禁止していたはずであろう」
「すみません」っと言おうとした時、理人さんが祖父の方を見る。
「彼と予定を組んだのは僕なので風子さんは関係ありません。本日は他に予定がありませんし、暇潰しに話を聞かれてはいかがでしょうか?」

