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愛おしいキミに極甘な林檎を
第36章 You belong to me

「校則を変えるために生徒会長になったんですよね。だったら、 その願いを叶えましょうよ!まだ始めたばかりなんですから諦めないでください」
今まで生きてきた分の記憶を失い、転校してきて何も知らない私にソラ先輩はいつも優しく色んなことを教えてくれた。
応援したいと思ったのはそのお礼をしたいのもあった。
隣に座って視線を合わせると落ち込んでいたソラ先輩の顔の表情が和らいでいく。
「ありがとう。……必ずやり遂げてみせるから俺の側で見ていてくれないかな?」
「はい。見ていますから」
私にそう言った次の日から吹っ切れたように動き出して少しずつ変わっていった。
納得してくれない人もいたけど、それでもソラ先輩はめげることなく行動する。
雨が降っても、どんなに忙しくても……。
地道な努力もあって在校生に少しずつ認めてもらい、校則を変えることができた。
その間、私はずっと側で見ていたけど苦戦しながらも立ち向かっていく姿はとても輝いていて見えた……――――
* * *
今だってそうだ。
実力はどうであれ、私のために頑張ってくれている姿はとてもかっこいい。
「例え負けそうだとしても私は彼氏が勝つと信じたいと思います」

