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愛おしいキミに極甘な林檎を
第36章 You belong to me

しかもおかず一品だけでなく、サラダとスープも並んでいた。
未だに右手で箸は持てなくて先端がフォークのようにスプーンを使っている。
そんな中でも料理を作ってくれていることがとても嬉しかった。
振り向くと洗濯物も取り込んであってたたんである。
「ソラ先輩はすごいです。ひとりでなんでもできちゃうんですから。
今日だって怒らせた祖父に一人で立ち向かっていきましたし……。私だったら怖くて怯んじゃいます」
箸を止めて話すと対面に座っているソラ先輩もスプーンを置いた。
「それはね、風子が見ていてくれるからだよ」
「えっ……?」
「風子が傍に居ていてくれると俺は強くなれるんだ。どんなことも頑張ろうって気持ちにさせてくれる」

