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愛おしいキミに極甘な林檎を
第36章 You belong to me

「私は見ていただけで何もしてませんよ」
「傍にいてくれるだけでいいんだ。それだけで俺はなんでも乗り越えられるから」
温かい笑みを浮かべながら私にそう言ってくれた。
この笑顔は生徒会長をやっていた頃と変わらない。
退院してきてからソラ先輩は前の明るさを取り戻したような気がする。
でも利き手が思うように動かせないのはとてもつらいと思う。
私が傍にいることでソラ先輩の右手と病気も治ったらいいのに……―――
「風子……?どうしたの」
「いえ、なんでもありません。明日の夜は私が作りますね。」
「ありがとう。楽しみにしてる」
「…………」

