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愛おしいキミに極甘な林檎を
第38章 真実と愛のかたち

「すみません、緊張しちゃって……。だって初めて会うんですよ」
「心の準備がまだできないんだったら日を延ばしてもらおうか?」
「いいえ、これは私にとっての試練です。ここで断っていたら前に進めません」
「ははっ、偉いね。頑張って」
朝から爽やかな笑顔をしているソラ先輩はいつも通り肝が据わっていた。
これから私を紹介するというイベントが待っていると言うのに……。
その時間が刻々と迫って来て、車に乗せられて目的の場所へと連れて行かれる。
どこに連れて行かれるかはまだ教えられていない。
でも車の外を見ていてあることに気付いた。
「えっと……、とても見覚えがある場所へ向かっている気がするのですがそこの近くで会うんですか?」
「着いてからのお楽しみ」
「楽しみと言うか……私、混乱してきました。ソラ先輩が何を考えているのか分からなくて……。
本当に向かっている場所に会わせたい人がいるんですか?」
「俺を信じてよ」
でも私の胸のざわつきは当たっていて、ソラ先輩が車を止めた場所に唖然とする。

