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愛おしいキミに極甘な林檎を
第38章 真実と愛のかたち

ただならぬ気配にソラ先輩の後ろに半分身を隠しながら不安げに聞いてみる。
私がますます警戒する一方、ソラ先輩は平静な様子だった。
「そうだよ。——俺じゃなくて風子の…だけどね」
「えっ……。私の……?」
一生会うことがないと思っていた人だと聞いて自分の耳を疑う。
この人が私の血の繋がっているお母さんとお父さん……?
鏡に映る自分とどことなく似ているような感じはするけど……。
思いかけない出来事に遭遇して体が氷のように固まる。
会ってみたいとは思っていたもののいざ目の前にすると怯んでしまい、ソラ先輩のシャツをぎゅっと掴んで様子を伺った。
鼓動がドクンドクンと早くなって落ち着かない……。

