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愛おしいキミに極甘な林檎を
第40章 婚約者として……


後をついて行くと和室から離れた縁側で足を止めた。


庭木がきちんと剪定されている外を眺めながら理人さんは口を開く。



「風子さん……、ついに婚約なされたんですね。おめでとうございます」


「ありがとうございます」



「今の塑羅緒さんの体調はどうなんですか?」


「右手の方は変わりないですけど、入院していた頃よりは体調はいいみたいです」



「悪くなってないのなら何よりです。きっと風子さんが傍にいらっしゃるおかげなんでしょうね」


「私が……?」


「病は気からと言いますから。ひとりでいるよりはずっと心の支えになると思います」


「そうだったら嬉しいです」



微笑んで返事をしてから小鳥のさえずりが聞こえてくるほど静かな時間が流れた。



「どんな未来が待っていても塑羅緒さんと結婚することを決めたんですよね……?」


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