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愛おしいキミに極甘な林檎を
第40章 婚約者として……



心配そうな声で理人さんに聞かれて私はおろしていた手の指を組んで目を閉じた。



「……はい」



先のことを考えると胸が苦しくなってくる……。


結婚を反対される可能性がある気がして、どちらの両親にもソラ先輩の病気のことは話さなかった。


祖父も血の繋がった両親も何も知らないようだったから理人さんも黙ってくれているんだと思う。



本当は教えるべきなんだろうけど……。

心配を掛けたくないからこれからも言うつもりはない。



「素直に結婚を祝福したいところですが、本音を言うと風子さんには悲しい思いはして欲しくありません。

自らつらい道を選択するようなものですよ」



いつか私がひとりになるから……?っと問いたかったけど口を開けなかった。


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