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愛おしいキミに極甘な林檎を
第45章 親と過去



夜中にトイレに行くために起きてきただけなのに、再び緊張する出来事がやってきた。


ソラ先輩のお母さんに話したいことがあると言われてごくりと唾を飲んだ後、ガチガチになりながらついて行く。


どうしてなのか連れて行かれた場所は台所だった。


コンロとシンクが別々になっていて広い調理スペースがあり、新築のように綺麗に保たれている。

こういう場所で料理をしてみたいと憧れてしまう。



でも女の城と言われれる台所にまだ嫁にもなっていない私が足を踏み入れていいんだろうか……。


調理スペースにさえ入るのに躊躇してしまう。



「実はね……、塑羅緒の彼女である風子ちゃんに話したくてたまらなかったことがあるの」


「はっ、はい……。なんでしょうか……?」


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