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愛おしいキミに極甘な林檎を
第45章 親と過去

二人っきりで話したいという事は重要なことに違いない。
どんなことを話されるのか怖くて鼓動が早くなる。
結婚のこと……?
まさかソラ先輩の家でも跡継ぎ問題があるとか……?
直立しながら待つとソラ先輩のお母さんは棚から可愛い布を取り出して私の両手の上に置いた。
肩紐があるからこれはエプロン……?
「お菓子作りを教えて欲しいの。風子ちゃんが得意だって塑羅緒が言ってたから教えてもらいたかったのよ。とりあえずクッキーでも教えてくれない?」
「クッキー……ですか……」
まさかの話の内容に私は呆然とする。
「最近料理もしないし、お菓子なんて作ったことがないからたまには夫にいいところを見せてあげたいのよ~。
あ、お義母さんはもう寝てるし、来ないから大丈夫」

