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愛おしいキミに極甘な林檎を
第45章 親と過去

新幹線で帰るから東京駅へと向かい、ロッカーに重たい荷物を預けた。
観光に行くために電車のホームへと向かう。
人が多くてのろのろと歩く私にとって油断したらはぐれてしまいそうでソラ先輩と手を繋いで歩いた。
「久しぶりの旅行楽しいですね。ソラ先輩と出掛けられて嬉しいです」
「言われてみれば久しぶりだね……。俺が色々と迷惑を掛けたせいで出掛けられなかったね。ごめん」
「いえいえ、そういう意味で言ったんじゃないです。久しぶりだからこそ新鮮というか。倍に楽しいなって思うんです」
「なるほど。俺も風子と一緒で楽しいよ」
微笑み合ってからソラ先輩がスマホで私が行きたい場所のルートを調べる。
その時、向かい側のホームに電車がやって来た。
乗り降りしているところをぼーっとして見ていると、急に誰かに腕を引かれてその電車に乗るように連れ込まれた。
「風子!?待って!そっちは違う」
「そっ、ソラ先輩……!」

