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愛おしいキミに極甘な林檎を
第46章 主従関係

金曜日の仕事帰り。私はスーパーで食材を買ってから帰った。
明日は出掛けずに家で過ごす予定だからつい沢山買ってしまった。
エコバッグを二袋持っていて両手が塞がっている上に重い。
「ああっ……!破けちゃった……」
エコバッグの底が破れてしまって穴が空き、玉ねぎがゴロゴロと転がっていく。
よたよたしながら取りに行くと向こうからやってきた人が先に拾ってくれた。
「お姉さん、大丈夫……?荷物が重そうですね。これ、破れてない方の袋に入れておきます」
玉ねぎをもう片方の袋に入れてくれた人は隣人だった。名前は確か……、雪原さん。
しかも拾ってくれただけでなく、私の荷物を持って玄関の前まで運んでくれた。
「すみません。運んでもらっちゃって……」

