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愛おしいキミに極甘な林檎を
第46章 主従関係

悲しそうな顔をしたソラ先輩は私の額の傷跡にそっとキスをされた。
おかげで過去に痛かった部分が、今は幸せで擽ったく感じる。
「前髪で隠れるのでバレないですけど、あの頃はお嫁に行けるか不安になるほどショックでした。
でも素敵な婚約者ができてこんな傷も気にならないほど幸せいっぱいです」
惚気たことを言って自然と出てきた笑みを見せると、どうしてなのかソラ先輩に強く抱きしめられた。
「ソラ先輩……?」
「……風子の笑顔が沢山見れて俺も幸せだよ」
「じゃあもっと笑って過ごしますね」
もうすぐやってくる未来がとても輝いて見えて胸がいっぱいになる。
きっとソラ先輩も同じ気持ちだと思って、広い背中に手を回した……――――

