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愛おしいキミに極甘な林檎を
第46章 主従関係

「分かりました。それまでに後輩から卒業することを約束しますね。結婚した後の楽しみにとっておいてください」
「ありがとう。楽しみが増えたよ。……あれ、この傷はどうしたの?」
額に触れられながらソラ先輩にじっくりと見られて緊張する。
濡れている前髪をかき分けていたせいでずっと隠してきた傷跡が見つかってしまったようだ。
あまり見られなくない部分だけどソラ先輩になら見せてもいいと思った。
「これは、記憶を失うきっかけになった怪我をした時に縫ったところです。よく見ないと分からないですけど、今でもちょっと跡が残っているんですよね」
「そうか……、あの時の……」

