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愛おしいキミに極甘な林檎を
第47章 白い雪と優しい熱

「ここは防音性が高いからですよ。でも一人暮らしをしていますから割と静かな方かも……」
「そうなんですか。割と広いから悠々と暮らせますね」
「多分そっちとは間取りが違うと思います……。こっちは1LDKだから」
「へえー……、そうなんですか。知らなかったです」
会話のネタが尽きて世間話終了。
なんとなく気まずい沈黙の時間が再びやってくる。
電気はまだ復旧しない。コートを着ていても暖房がついてないから寒くて体が徐々に冷えてきた。
ソラ先輩の体温が恋しい……。
静かな密室で何もすることがなくて腕を組んで目を閉じて休んでいると急に雪原さんのスマホの音が鳴って少し驚く。
メロディが長く鳴っているからメッセージではなく通話のようだった。
「あの……、他人の私が言うのもあれですが電話に出ないんですか?」

