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第47章 白い雪と優しい熱

「束縛されているというか、……こういう事をしたら彼氏を心配させてしまうからしたくないんです。

ごめんなさい。コートで許してください……」



すぐにコートを脱いで雪原さんの肩にかけてあげた。


コートに自分の温もりが残っているから貸すのでさえも少し照れくさい。


風邪で具合が悪いのか、私が酷い避け方をしたせいで傷つけてしまったのか分からないけど雪原さんは屈んで俯いていたままだった。



「あの人をそこまで好きなのか……」


「えっ……？」


途中までしかよく聞こえなかったけど、ぼそりと呟いたことが気になった私は首を傾げた。



「あっ、なんでもないです。ボクはお姉さんみたいな綺麗な女性が好みなんですよ……。

だから緊張してちょっとガツガツしすぎてしまったみたいです。すみません……」