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愛おしいキミに極甘な林檎を
第50章 pallidus memoriae*儚い恋と永久の愛

「私もソラ先輩のことを愛してます」
行為を終えて休んでいる時もキスの雨が降ってくる。
恥ずかしがりながらも私も唇を頬につけて返す。
前のように笑える日を早く迎えるためにソラ先輩がくれる愛情を目一杯受け入れた。
それからしばらくして気がつくと、カーテンの向こう側は明るくなっていた。
心と体が満たされた私は愛されているうちにいつの間にか眠ってしまっていたようだった。
なんだか温かかった布団の中が少し寒いように感じる……。
寝返りをして隣を見てみるとベッドの上にソラ先輩がいなかった。
スマホで時間を確認すると午前九時。
まだ起きたばかりでぼんやりとしていたけど、夢で見たことを思い出してゾッとする。
置手紙をテーブルの上に残して姿を消した日の朝もこんな感じだった。
不安を抱いた私は重たい体を起こして布団から抜け出し、急ぎ足でリビングへ向かう。
「ソラ先輩……!」

