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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人

「お疲れ様です。お先に失礼します」
定時になって仕事が終わり、さっさと帰り支度をして私は職場を後にした。
給湯室で話をした以来、課長と二人で話せるタイミングがつかめなくて気になっていたことを聞くことができなかった。
二人きりになれるまで待っていることもできるけど今日は用事がある。
そのためにトイレで化粧を直し、会社を出てから急ぎ足で目的の場所へと向かった。
婚約は決まっているとしても、いつまでも可愛いと言って欲しいから油断せずに身なりには気を使っている。
今日は駅前でソラ先輩と待ち合わせをしてご飯を食べに行く予定だ。
久しぶりの外食だから楽しみ……。
多くの人が行き交う中、待っているとスマホにソラ先輩からのメッセージが届いた。

